4号機時代の思い出 『幼馴染からノリ打ち仲間へ』 その79 ~危険な賭けへ その2~
- 2021/08/08
- 09:02
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・・・飲み屋に出勤していると色々な事に気が付くもので
歌舞伎町で働いているうちに
お客さんの性質には
”地域性”
というものが少ない事に気付いていきました。
・・・接客を伴う夜のお店に来る女性は
主に
・同業者
・風俗嬢
といった風情の人が多いのですが
これらの業種で働いているお客さんのお酒の飲み方は
日本一の歓楽街である歌舞伎町でさえも
地元のそれと何ら変わらない様子だったのです。
・・・飲み屋に来るお客さんのパターンはいくつかあるのですが
その中でも厄介な上に人数が多いのは
・ストレス発散系
・お店の内部事情しちゃってますYO!系
の2つに分類されると思います。
”お店の内部事情知っちゃってますよ系”
の女の人はどういう人かと言いますと・・・
・・・まあ寒いんですよ。
そんな人と話している時に
「この間○○ってお店に行ったんですよね!」
なんて話題を振ると
「ああ、○○さんの所ね~」
といったように
聞いても居ないのに店名以上の(浅い)情報を出してきます。
・・・そして、そういった人種はどこのお店でも特別待遇を望みますし
”カウンター内に入り込み、業務を手伝おうとする”
という習性を持っています。
・・・この行為をお店の為に
良かれと思ってやっている人も居るかと思いますが
マジで痛いんで、店員に促されない限りヤメておきましょうね。
カウンター内はお店にとっては聖域ですし
お金を管理する場でもありますので・・・
・・・そして、もう一方の
”ストレス発散系”
のお客さんですが
これはある意味では
飲み屋に行った時の本来の楽しみ方とも言えますので
責めることがない部分でもあります・・・
・・・しかし、時に度を過ぎた発散の手法を取るお客さんも居ますので
そういった人たちにはよく困らせられていたのですが
飲み屋の男性キャストなんてものは
そんな女性のお守りをする事が一番の仕事ですから
お店で働いているうちに段々と気にならないようになっていったのです・・・
・・・そして、お店の常連客である
”乱デブー”
の面々は
僕の働いていたお店で
どういった飲み方をしていたかと言いますと・・・
・・・それはそれは、行儀の良い飲み方をしていました。
彼女たちは自分の事を
”容姿的に他の女性よりも劣っている”
という風に捉えていましたので
普通の女性よりも、飲みの場で我儘を言う頻度は少なかったです。
・・・しかし、彼女たちにも困った部分はありました。
それは
”エレベーターに一度に乗り切れない”
という事でして
出荷の際には
いつも二度、三度に分けていました。
・・・あとはアレだな。
彼女たちは僕が働いているお店に恋をしに来ていたんですよ。
普段、出会いの場がない人たちですからね・・・
・・・そんな訳で、彼女たちは
誰がどの男性キャストを狙うかを
被ることがないように彼女たちの中で決めていたようです。
・・・そして、その優先決定権も体重別で決められていたようでして
重い人間がとことん有利な世界になっていたようです。
・・・凄い世界観ですよね。
・・・そんなある時、事件が起こります。
僕のお店の先輩であり
お笑い芸人の”フジモン”に似ているF君が
F君を担当する”乱デブー”のお客さんと飲み比べをすることになったのです。
・・・そして、その飲み比べは
お遊びを超えた金額である
”100万円の争奪戦”
という本気の勝負になったのでした・・・
・・・F君と”乱デブー”のお客さん、
分かりやすいように”スト子”にしましょうか
ストパーがきつい子だったんで。
スト子とF君はお店でもよく飲み比べをしていたのですが
その時にも小さな賭けをしていたんですよ。
・・・からあげくんを賭けたり
ボトルを賭けたりとかね。
しかし、彼らの賭けはどういう訳かそこで終わらず
店外で100万円を賭けた飲み比べをすることになったのでした。
・・・そして、この勝負の立会人は
僕の友人であり、飲み屋で一緒に働いている
SA君が務めることになります・・・
続く
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